平成30年9月定例県議会 発言内容(今井愛郎議員)


今井愛郎

   

 信州・新風・みらいの今井愛郎です。通告に従い、順次質問をしてまいります。

 過日、教育委員会事務局職員を対象としている連続2週間休暇を教育長御自身が取得、私費でアメリカに行かれ、ふだんの仕事では得られない刺激を得てきたとの報道がありました。
 私も、先日、フィンランドの子育て支援策、ネウボラを視察に行ってまいりましたが、百聞は一見にしかずと申しましょうか、どんなにインターネットなどの情報を詰め詰め込んでみても、行かなければわからないこともあり、長期休暇を用いて自己研さんやリフレッシュをすることは大変よいことであり、職員だけでなく、教員にこそこういった制度が必要でないかと思う1人であります。
 そんな中、9月29日の日経新聞には、今や働き方改革ではなく、休み方改革の時代に入ったとの記事がありました。しかし、教員は、長期休暇どころか年次有給休暇すら消化できないと聞きます。今年度から夏休みの完全閉校日をふやすなどして対策を講じていることは承知しておりますが、平日は授業があるから休暇がとれないのではなく、平日でも休暇がとれるようなサポートづくりが必要と考えますが、教育長の御所見をお尋ねしておきます。
 続いて、県民文化部長にお尋ねいたします。
 平成30年7月6日、厚生労働省子ども家庭局は、県に対し、都道府県社会的養育推進計画の策定を求めてきました。これは、国が平成28年6月に全会一致で児童福祉法の大改正を行ったことや、本年3月、東京都目黒区で、船戸結愛ちゃん(5歳)が虐待死したことを受けて、社会的養護が必要な子供たちへの支援策の見直しが急務となり、通知が行われたと聞いております。
 そこで、まず平成28年6月の児童福祉法の大改正及び本年7月の国が求めてきた推進計画策定の概要並びに県の取り組み状況等についてお尋ねしておきます。
      

◎教育長(原山隆一)

 

 教員の長期休暇取得とそのサポートの仕組みについてのお尋ねでございます。
 これからの時代を生き抜く子供たちには、みずから考え、新たな価値を創造できるようなそういう学校教育であることが大変重要だというふうに思っております。そのためにも、学校現場において、教員が適切に休暇を取得して自己研さんの機会を持つことやリフレッシュすることでみずからが創造的であることは大切だというふうに思っております。
 現在の教員の年休取得状況は、平成29年において、小学校13.7日、中学校11.9日、高等学校12.0日、特別支援学校14.2日というふうになっておりますけれども、なかなか長期休暇を取得することは困難な状況であるというふうに考えております。
 昨年11月に学校における働き方改革推進のための基本方針を策定し、今年度から夏休み期間中の学校閉庁などに市町村とともに取り組んでいるところでございます。引き続き教員が休暇を取得しやすい環境整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
      

◎県民文化部長(角田道夫)

 

 社会的養護を必要とする子供への支援についての御質問のうち、まず、児童福祉法の改正及び推進計画策定要領の概要と取り組み状況についてお答えいたします。
 児童福祉法改正によりまして、子供が権利の主体であること、実親による養育が困難であれば里親や特別養子縁組などで養育されるよう家庭養育優先の理念等が規定されました。本年7月に国が示した都道府県社会的養育推進計画の策定要領は、改正児童福祉法等を受けて行われる既存の推進計画の全面的な見直しに当たって踏まえるべき基本的考え方や留意点などをまとめたものでございます。
 基本的考え方としては、在宅支援、里親措置による代替養育、自立支援などを一体的な視点で見直すこと。また、子供たちの最善の利益のために着実に進めていくこととし、計画の記載事項といたしましては、子供の意見聴取や意見を酌み取る方策など当事者である子供の権利擁護の取り組み、また、児童家庭支援センターの機能強化等設置促進など市町村の子供家庭支援体制の構築等に向けた取り組み、そして、里親のリクルートから里親養育の支援、さらに里親措置解除後における支援に至るまでの一連の業務の包括的な実施体制の構築など里親等への委託の推進に向けた取り組み等を計画に盛り込むというふうにされております。
 留意点といたしましては、2019年度末までに計画を見直し、可能なものから順次取り組みを進めること。そして、計画の進捗状況を毎年度検証するなどが求められております。県では、平成27年に策定した長野県家庭的養護推進計画の見直しについて、長野県社会福祉審議会児童福祉専門分科会で本年2月から審議を開始するとともに、児童福祉施設、里親会、市町村などへの説明、協議等を実施しております。
      

◆今井愛郎

 

 ありがとうございました。
 教員の休み方については、今、大企業では、有給を取得したらお金を払うような時代になってきております。そういうことを考えれば、せめて、例えば5年あるいは10年勤続したら5連続休暇を認めるとか、そういう考え方もぜひ取り入れていただいて、大企業に負けないような休みのとり方をできるようにしていただきたいと思います。
 続いて、児童福祉法の大改正については、優先すべきが子供の最善の利益と明記されたことで、特に社会的養護を必要とする子供たちへの支援計画である社会的養育推進計画の策定が急務となったと理解するところでありますが、以下、関連して8項目、県民文化部長にお尋ねいたします。
 一つ目、計画策定に向けて、団体等へヒアリング中とのことですが、国は社会的養護を必要としている子供たちの意見の反映を求めています。どのように取り組まれていくお考えですか。
 二つ目、国は義務ではないとしながらも、里親等委託率を3歳未満は5年以内、就学前は7年以内に75%へ、学童期は10年以内に50%以上にするよう求めています。しかし、長野県の平成28年度末の里親等委託率は13.2%で、児相を設置している69都道府県市中の53番目で、全国平均より5%以上低くなっております。国の求める時期までに里親等委託率を達成するには相当のマンパワーが必要と考えますが、いかがお考えですか。
 三つ目、乳児期に限ると、県内では毎年40名前後が乳児院に入所しています。仮に5年で里親等委託率75%を達成したとすると、今まで社会的養護の一翼を担っていた乳児院や児童養護施設等の運営が非常に厳しくなると思われますが、こういった施設への配慮をいかがお考えですか。
 四つ目、国は可能な限り生まれ育った地域で育てようと、里親等委託等の推進とともに児童養護施設の小規模化、地域分散化を求めています。現在の児童養護施設は大規模なものが多いと聞きますが、小規模・地域分散化への取り組みについていかがお考えですか。また、ファミリーホームの活用推進も明記されておりますが、飯田児相管内にはファミリーホームがありません。地域遍在をなくす取り組みについていかがお考えでしょうか。
 五つ目、29年度末の長野県内の里親登録者数は191人で委託児童は90人とのことですが、ここ数年、県内に社会的養護を必要としている子供たちは600名ほどいらっしゃいます。国の目標を達成するには、現在の里親登録者数を最低でも3倍程度にしなければならないと推計できますが、里親等委託率達成に必要な里親数とともに、ふやす方法をどのように考えていらっしゃいますか。
 六つ目、策定指針では、児相が設置されている圏域ごとに里親を包括的に支援するフォスタリング機関の設置を県の義務としています。民間委託も可能としています。本県の取り組みが好事例として全国に紹介されている上田市のうえだみなみ乳児院の民間委託は大変評価したいところでありますが、まだ一地域に過ぎません。里親事業を根づかせるためにも、推進計画の策定より前に、まず県内の各児相圏域内へフォスタリング機関を設置することが急務と考えますが、機関の設置について、時期やその方法についていかがお考えでしょうか。
 七つ目、児童福祉法の改正に伴い中核市でも児相の設置が可能になりました。義務ではないものの、可能な限り中核市への設置を求めています。私は、小回りのきいた対応をしていくためにも、可能な限り生活圏に近い単位で児相を設置すべきと考えます。また、長野県は、現在5カ所の体制で児相を設けていますが、虐待を初め相談業務が非常にふえていると聞きます。午前中の堀内議員の質問にもありましたように、児童福祉司の配置基準が以前の6万人から4万人に1人に変更になったということを考慮し、中核市への設置を含め、県内に二、三カ所児相を増設して、より早く、細やかな相談ができるようにすべきと考えますが、いかがお考えですか。また、児相の増設ができないならば、児童家庭支援センターをふやすなどの支援が必要と考えますが、いかがお考えでしょうか。
 八つ目、国は児相の機能強化の一環として、可能な限り常勤弁護士の配置を求めています。長野県は全ての児相に弁護士の配置ができないことから、長野市内の児童相談広域支援センターに非常勤弁護士を配置していますが、県土の広さを考えると、遍在していると言わざるを得ません。中南信地区の児相も弁護士を配置すべきと考えますが、いかがお考えですか。また、もし費用的な問題でこれ以上の弁護士の増員ができないのであれば、長野市に比べ県内各地域の児相への距離が比較的等しい松本児相に配置がえをすべきと考えますが、いかがお考えですか。
      

◎県民文化部長(角田道夫

 

 関連する御質問に順次お答えいたします。

 まず、子供たちの意見を反映する取り組み等についてでございます。
 現行計画の全面的な見直しに当たりましては、当事者である子供たちに加えて、過去に社会的養護を経験した方々からの意見聴取も求められております。具体的な取り組みとして、アンケートやヒアリングなどが考えられ、実施方法や内容については子供の心理面への影響に配慮しつつも、子供が安心して意見を出せるよう、児童福祉施設や里親等の関係者と十分に調整を図った上で進めてまいります。
 次に、国の求める里親等委託率を達成するためのマンパワー確保等についてでございます。
 改正児童福祉法等により、里親開拓から訪問支援等による自立支援まで一貫した里親支援が都道府県の業務として法定化されたところですが、児童相談所が虐待対応に追われている中では、里親支援を十分に行える状況にあるとは言えません。また、本県では、戦後の復興混乱期の中で、個人や寺院などが身寄りのない子供たちを受け入れるために施設を創設したり、小児結核診療所として開設し、その後施設に移行したものが多く、他県と比較しても多い14の児童養護施設が運営されていることも施設への入所割合が高くなっている要因というふうに考えております。
 こうした乳児院や児童養護施設は、これまでの本県の福祉、医療の分野で大きな寄与、御貢献をいただいてきたわけでございますけれども、他方で、養育の専門性や自立支援などの対応能力等を長年の経験の中で蓄積していただいていることから、今後の里親養育支援体制の構築において有力な担い手として期待されるところでございます。今後の里親委託の推進、拡大に当たって、質の高い里親養育の実現は不可欠であるため、施設の専門性を生かし、児童相談所、広域支援センターに配置する里親委託等推進員等と協力することで、必要な体制構築を図ってまいります。
 続いて、乳児院及び児童養護施設への配慮等についてでございます。
 これまで、乳児院、児童養護施設は、専門性を生かし、子供たちを養育する重要な役割を担ってまいりました。家庭養育優先原則を進める中では、実親との分離や喪失体験などによりさまざまな困難を抱えた子供に治療的養育を提供するなど、極めて高度な機能が求められております。そのため、さらなる専門性の向上を伴って、地域の社会的養育を支える専門的な拠点となることが乳児院や児童養護施設には期待されております。
 本年7月、国により取りまとめられた「乳児院・児童養護施設の高機能化及び多機能化・機能転換、小規模かつ地域分散化の進め方」における方向性を踏まえ、丁寧なヒアリングや意見交換を始めております。各施設において高機能化を進め、児童家庭相談や地域子育て支援などの機能を果たし、地域の拠点となることにつながるよう支援してまいります。
 次に、小規模化、地域分散化への取り組みとファミリーホームの地域遍在に関する御質問でございます。
 小規模かつ地域分散化された施設である地域小規模児童養護施設や分園型小規模グループケアは、現在、県内4施設で整備され、41名の子供たちが生活しております。児童養護施設の改築等を契機に、小規模かつ地域分散化が展開されていくよう、施設整備に関する要望を踏まえた適切な支援に努めてまいります。
 ファミリーホームは、養育者の家庭で6名以下の子供を受け入れるものですが、飯田児童相談所を除く四つの児童相談所管内に6カ所が整備され、30名の子供たちが生活しています。現在のファミリーホームの養育者は、いずれも養育里親としての経験をもとに事業を実施していますが、飯田児童相談所管内では、他の児童相談所に比べて、そもそも里親登録数が少ない状況です。ファミリーホームの地域遍在をなくしていくためにも、里親制度の周知啓発、里親募集活動の充実による里親登録数を増加させる取り組みを進めてまいります。
 続いて、目標達成に必要な里親数と里親登録者をふやす取り組み等についてでございます。
 これまでは児童養護施設等に配置されている里親支援専門相談員や市町村との連携した啓発活動により登録数の増加を図ってまいりました。今後は、それに加えて、里親募集のためのリーフレット配布などを県民が多く集まる場所、機会や各家庭へのポスティングによる広報を実施するとともに、乳児院や児童養護施設等の民間機関の協力を得て実施してまいります。
 なお、里親制度について社会全体での理解を深めるため、地域共生社会と子供が家庭で育つことをテーマに、10月13日、専門家を招いて長野市内でシンポジウムを開催することとしておりまして、これを契機として、登録数増加の取り組みを強化してまいります。
 次に、フォスタリング機関の全児童相談所への設置時期や方法等についてでございます。
 本年7月、国が定めたガイドラインでは、里親の新規開拓、研修、養育支援など、里親に関する一連の業務を包括的に実施する機関をフォスタリング機関と定義しております。県では、このフォスタリング業務を一貫して行う仕組みを児童相談所が民間機関とともに構築しているため、今年度から、東信地域の一部を対象エリアとして、うえだみなみ乳児院への業務委託により開始いたしました。児童相談所に加え、フォスタリング機関が関与することで、チーム養育の体制がとられることになるという全国的にも先駆的な取り組みであり、これにより安定した里親養育を継続することが期待できます。今年度からの取り組みによる成果をもとに、民間機関をフォスタリング機関として育成していくという視点を持ちつつ、来年度末までに行う現行の社会的養護推進計画の全面的な見直しの中で、その設置時期や担当地域を明示して必要な体制整備を進めております。
 続いて、児童相談所の増設、児童家庭支援センターをふやす支援等についてでございます。
 中核市が児童相談所を設置することで、市が行う子育て支援事業との効率的な運用が期待できる一方、児童福祉司等の専門人材の確保育成などの課題がございます。全ての中核市が児童相談所を設置できるようにするという法改正の趣旨を踏まえるとともに、中核市の意向等にも十分に留意して協議を進めてまいります。
 児童家庭支援センターは、県内では二つの児童養護施設に設けられており、専門的な知識等を要する児童家庭相談に応じて助言を行うなど、児童相談所の補完的役割を担っております。また、児童養護施設による設置は、地域における在宅支援機能も担うことになり、施設の多機能化に資するものとなります。
 児童相談所の増設については、今後の中核市との協議や児童養護施設の多機能化に係る展開等も踏まえながら、児童福祉法改正等で求められている児童福祉司の増員や児童家庭支援センターの運営支援等により対応してまいります。
 最後に、児童相談所への弁護士配置等についてでございます。
 児童相談所広域支援センターに配置している弁護士は、現在、1カ月当たり6日程度、各児童相談所への出張も含めて、複雑、困難な案件に対する法的助言や親権問題等に係る家庭裁判手続の代理、支援業務を担っております。弁護士を配置したことで、児童相談所職員が緊急対応を要する業務に注力できるようになりました。また、児童虐待事案において、児童相談所と保護者との間で利害対立が絡む案件では、弁護士からの助言をもとに児童相談所職員が自信を持って対応できるようになるなど、配置による効果は大きかったというふうに考えております。
 一方で、児童相談所からの移動に時間を要することに加え、児童福祉法等の改正により司法関与の強化が図られていることも踏まえると、弁護士配置の充実等が課題となっております。年内に国から示される予定の児童虐待防止対策総合強化プランも踏まえ、児童相談所の体制強化とあわせ、合理的な弁護士配置先の検討も含め、充実等について検討してまいります。
 以上でございます。
      

◆今井愛郎

 

 知事は、国が児童福祉法を改正する前の平成26年6月、長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例を制定し、子供の最善の利益の実現にいち早く着目しておられます。また、知事選挙の基本政策でも、人を大切にし、誰一人取り残さない共生社会をつくるとした中で、困難を抱える子供たちへの支援を掲げられております。少子化時代において、子供を産み育てやすい環境を整えることも大切な政策ではありますが、それ以上に、今を生きている社会的養護を必要としている子供たちの最善の利益を実現するために、国が児童福祉法の大改正で方針転換をした今こそ、長野県も社会的養護を必要とする子供たちへの支援を積極的に進めるべきと考えますが、知事の決意をお尋ねしたいと思います。
      

◎知事(阿部守一)

 

 社会的養護を必要とする子供への支援についての決意という御質問であります。
 今井議員の御質問に対して角田部長のほうから順次お答えいたしましたけれども、この社会的養護を必要とする子供に対する支援にはまだまだ課題がたくさんあるというふうに私も認識をしております。これは、私ども行政としてもしっかりと責任を持って取り組んでいくことが必要でありますし、また、里親になっていただけるような方を発掘していくことも含めて、広く多くの県民の皆様方の御理解と御協力が必要だというふうに考えております。
 平成28年に児童相談所広域支援センターを設置して、里親委託を推進する体制を少し改善いたしましたが、まだまだ里親の委託率は全国平均と比べますと低い状況であります。相当な覚悟と決意を持って取り組まないと、全国平均に追いつくのがやっとぐらいということになりかねないというふうに私は危機感を持っております。そういう意味で、これは県民文化部ともしっかり話をしていきたいと思いますけれども、御質問にもありましたとおり、まず体制面での充実をしっかり図っていかなければいけないというふうに思います。
 加えて、乳児院を初めとする児童福祉施設の皆様方に新しい視点での取り組みの御協力もいただかなければいけないというふうに思っております。
 御質問にもありましたが、うえだみなみ乳児院に県から委託させていただき、包括的里親支援や予期せぬ妊娠に悩む妊婦等の支援体制の構築に取り組んでおります。これは、まだまだスタートしたばかりでありますけれども、こうした施設の皆様方の能力をもっともっと発揮していただけるような環境もつくっていかなければいけないというふうに思います。
 加えて、多くの県民の皆様方のこうした社会的養護を必要とする子供たちへの理解と支援を促進していくということが重要だというふうに思っております。
 私は、選挙の際にも、子供たちが希望を持って暮らせる社会をつくっていくということを県民の皆様方に訴えてまいりました。こうした社会的養護を必要とする子供たちが本当に夢と希望を持って暮らすことができる長野県になるようにしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
 以上です。
      

◆今井愛郎

 

 力強い決意をいただきましてありがとうございました。
 フィンランドで私が聞いたところによると、児童虐待の家庭のほぼ90%は自宅に戻れないと聞きます。すなわち、90%の子供たちが社会的養護が必要になってくる。そんな状況を踏まえれば、待ったなしに取り組んでいただきたい課題だと思います。国が示す指針を待つまでもなく、ぜひ県としても進んでいっていただきたいと思います。
 特に、日本全国でも、明石市は兵庫県から児相を譲り受けてやっておりますけれども、結果的に税収はふえる、人口はふえる、子育て支援が厚い町になる、そんないい循環がめぐっていると聞いております。ぜひとも長野県も負けないようにそういった取り組みをしていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございました。