平成30年6月定例県議会 発言内容(寺沢功希議員)


寺沢功希

   

 今月18日に発生しました大阪北部地震でお亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 今回の地震により、崩れたブロック塀の下敷きになり、9歳の女子児童が犠牲となってしまった痛ましい事故を受け、政府は小中学校のブロック塀の安全点検を文科省に指示しましたが、これによる県教委の対応状況、また、県立学校の状況と今後の対応方針を教育長にお聞きします。
 市町村立学校内の点検においては、技術的、専門的知見が必要であることから、市町村の建築担当課が実施に取り組んでおりますが、中には建築の専門部署がない市町村もあると聞いており、この場合、県建設事務所の建築技術者との連携が欠かせないと思いますが、建設部としての技術的支援についてのお考えを建設部長にお聞きします。
 危険であるのは学校内だけではなく、通学路の安全確保も必要であります。通学路に面したブロック塀等の現状把握、安全点検をされているのでしょうか。教育長にお聞きします。
 現在、道路に設置されている街路灯、防犯灯には、地域、商店街、町内会等が設置したものもあります。しかし、設置から数十年がたち、当時を知る方が少なくなった今となっては、設置経過が曖昧なものや、人も予算も減り、管理できず、明かりが消えたまま数年がたつというものもあります。曖昧、管理できないと放置しておいても、老朽化は進んでおり、倒壊など事故が起きてからでは遅く、当然にしっかり管理し、街路灯、防犯灯として機能していなければ、例えば部活動で帰宅の遅くなる子供たちの安全が確保されません。
 そこで、県道、県管理国道に設置されている街路灯、防犯灯の設置者及び管理者の把握はされておりますでしょうか。また、管理徹底の指導、設置者、管理者が曖昧な設備や対応困難な設備に対する今後の対応はどのようにお考えでしょうか。建設部長にお聞きします。
 小中学校では、平成26年度から始まった文科省の学校安全総合支援事業による100%補助を活用し、緊急地震速報受信システムを設置するとともに、設置条件である県が委嘱した防災アドバイザーの派遣による実践的な防災教育に取り組んできました。しかし、この支援事業は、ことし4月、要綱が大幅に変更され、システムの設置補助は特別支援学校以外認めないこととなりました。
 そこで、教育長にお聞きします。計画的設置を予定していた市町村もあると聞きますが、県内小中学校の受信システム設置はどのような状況でしょうか。また、今年度、この事業の補助を活用して設置を予定していた市町村からの問い合わせ状況はいかがでしょうか。
 この受信システムの中には、製品保証期間が5年とされており、5年ごと更新を行う必要があるものも多く、その都度経費が発生するのに加え、情報配信料、回線使用料といった経費も市町村の負担となります。また、変更後の支援事業では、実践委員会を設置し、危機管理マニュアルの見直し、日ごろの安全教育のあり方、危機発生時における教職員等の役割などについて実践的な共通理解を図っていくこととされています。
 そこで、危機管理部長にお聞きします。この受信システムに係る経費に対して、危機管理部として補助を検討できないでしょうか。加えて、この事業の取り組みの実効性をより高めるためにさらなるソフト面での技術的支援を要望いたしますが、御見解をお聞かせください。
 高校時代、校内の木々にとまる多くのセミの声を聞きながら眠気と戦う授業中、暑さの中にも、樹木やその枝葉が適度に日光を遮ってくれ、時折窓から入ってくる爽やかな風を心地よく感じたことを覚えています。また、各学校の校門から玄関までの間はまさに学校の顔であり、そこの木々が整備されているか否かで印象が変わってしまいますし、逆に校内の雰囲気がそこにあらわれている場合もあります。
 そこで、教育長にお聞きします。現在、県立学校の校内樹木の管理状況、管理に対する予算状況はどのようになっておりますでしょうか。樹木は生き物です。常に手入れをし、管理をし、育てていかなければなりません。そこで、校内樹木の整備、管理費として森林づくり県民税を活用できないでしょうか。林務部長に御見解をお聞きします。
 さて、今回の地震の被害を受けての対応もそうですが、災害、事故が起こるたびに緊急調査、対応が行われることに違和を感じます。なぜいつのときもその教訓は生かされないのでしょうか。特に、子供たちを取り巻く環境は日々変化しております。平成27年11月、平成29年9月の定例会一般質問において通学路の一斉点検をお願いいたしましたが、予定はないという答弁をいただき、今回、地震による事故を受け、ようやく実施の方向に動き出した状況に、やはり何か起きなければ動くことができないのかと非常に残念でなりません。当然に有事の際は想定外のことが起こってしまう場合が多々ありますが、そんな中でも、常時調査、管理等、危機管理を徹底し、長野県は何が起こっても大丈夫と胸を張れる状況になることを期待いたしますが、知事のお考えをお聞きします。
 また、子供たちを地域で育てるという意味でも、教育委員会だけによらず、全ての部局で子供たちを支える教育環境整備を行うという観点で質問してきましたが、全国に先駆けて法施行前に総合教育会議を設置した立場を踏まえた知事のこの点についてのお考えをお聞かせください。
      

◎教育長(原山隆一)

 

 まず、ブロック塀の安全点検についてでございます。
 県教育委員会では、通学路及び学校敷地内のブロック塀について、市町村教育委員会等に対しまして、地震発生翌日の19日付で臨時の安全点検を実施するよう求め、各学校によって早急に取り組まれているというふうに考えております。
 県立学校におきましては、学校敷地内の緊急調査を実施いたしまして、倒壊のおそれがある1カ所について早急な撤去に向けた手続を進めているところでありますし、また、現行基準に適合しない他のブロック塀についても速やかに補修、または撤去してまいりたいと考えております。
 また、通学路に面したブロック塀の安全点検でありますが、御指摘のとおり、学校施設内だけでなく、通学路の安全確保も重要だというふうに思っております。したがいまして、通学路に面したブロック塀についても、学校敷地内と同様に、臨時の安全点検をあわせて実施していただくよう市町村教育委員会等に要請したところであります。今般の安全点検の結果を踏まえ、危険性が認められたブロック塀につきましては、市町村教育委員会と連携し、建設部から技術的助言を得ながら迅速かつ的確に安全対策が実施できるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 次に、学校への緊急地震速報受信システムの関係の御質問であります。
 この文科省の学校安全総合支援事業を活用して緊急地震速報受信システムを設置した学校は、29年度までの6年間で21市町村等の74校に設置したところであります。今年度の国の要項では、防災等の学校安全推進体制の構築支援に重点が置かれて、緊急地震速報の受信システムの設置対象を地域の防災教育拠点校に限るよう見直されたところであります。これを受けまして、県教育委員会では、災害発生時に一層の支援が必要な市町村立学校の特別支援学級等障害のある児童生徒への防災教育を充実させるために、今年度のモデル校として取り組む拠点校を特別支援学校としたところであります。
 そして、今回の改正につきましては、本年2月までに事前に市町村教育委員会に周知し、一つの市から問い合わせがあり、理解を求めたところであります。来年度以降ですが、支援が必要な障害のある子供たちへの防災教育の推進も重要ですけれども、拠点校であれば市町村への設置も可能であることから、設置要望にも十分配意しつつ、当事業の円滑な推進に努めてまいりたいというふうに思っております。
 最後に、県立学校の樹木の管理状況及び予算状況についであります。
 伐採、剪定等管理に係る経費につきましては、各学校の要望に基づきまして、倒木の危険でありますとか隣接家屋への影響等、緊急性が高い事案を優先して予算措置を行っているところであります。平成29年度の県立学校への予算配当実績は1,009万円という状況であります。今後も、児童生徒が安心、安全な学校生活が送れる環境を維持するために適正な管理に努めてまいる所存でございます。
      

◎建設部長(長谷川朋弘)

 

 学校内や通学路のブロック塀等の安全点検を行う市町村への技術支援に関するお尋ねでございます。
 県教育委員会の通知を受け、通学路及び学校施設等に係る安全点検の実施に関し、建設部といたしましても、6月20日付で市町村教育委員会等と連携して取り組むよう建設事務所に通知したところであります。具体的には、市町村教育委員会等からの要請に基づき、建築基準法施行令によるブロック塀等の技術基準の解説や安全点検の実施方法、点検のポイント等について助言を行ってまいります。また、危険性が認められたブロック塀等については、市町村教育委員会等とともに所有者への注意喚起や安全確保の依頼等を実施してまいります。引き続き、市町村教育委員会等と連携を図りながら、県民の安全、安心の確保のため、ブロック塀等の安全対策に取り組んでまいります。
 次に、県管理道路の街路灯、防犯灯の設置者、管理者の把握状況及び老朽化に対する対応についてのお尋ねでございます。
 県管理道路の敷地内に地域の方々が県の占用許可を受けて設置する街路灯、防犯灯につきましては、占用許可申請により、設置者、管理者を把握しております。許可に当たっては、県の許可基準に基づき、施設の設置位置や構造を確認し、安全性について審査をしております。
 また、占用許可の更新時である5年ごとを目安として、占用者に対し、占用物件の現状について目視点検等による確認と書面による報告を義務づけており、健全性を再確認しているところであります。
 さらに、ことし3月には道路法が改正され、占用物件の維持管理が適切に行われないと認められる場合には占用者に対して是正措置を命ずることが可能となり、また、罰則規定も設けられたところであります。現時点で省令が定められていないなど制度の詳細及び運用については示されておりませんが、議員御指摘の管理徹底の指導、設置者等が対応困難な場合の対応につきましては、同法に基づく管理の徹底を図る中で検討してまいりたいというふうに考えております。
      

◎危機管理監兼危機管理部長(池田秀幸)

 

 教育環境整備への危機管理部としての協力、連携について2点御質問いただきました。
 最初に、システムに係る経費負担についてでございます。
 緊急地震速報受信システムを利用した防災教育の取り組みは、防災・減災対策を進める上で有効な手段の一つとして認識をしております。この取り組みのように、防災・減災対策につきましては、危機管理部のみならず、各部局がさまざまな機会を捉えて事業を実施し、県全体による県民の安全、安心の確保に取り組んでいるところでございます。そのため、個々の事業の経費などにつきましては、予算を適正に執行する観点から、事業内容を熟知し、現状や経過を承知している所管部局において検討することとしております。危機管理部といたしましては、より事業の効果が高まるよう助言などの支援を行ってまいりたいと考えております。
 次に、ソフト面での技術的な支援についての御質問でございます。
 これまで、危機管理部では、学校または教育委員会等に対しまして、児童生徒が災害から身を守るための具体的な方法を学ぶ県政出前講座の実施、教職員のための防災研修会への講師としての参画、各学校が実施する避難訓練に参画し、避難時における改善点などを指導する評価の実施、そして市町村地域防災計画に対する助言など、実践的かつ具体的な取り組みとなるよう支援を行ってきているところでございます。今後も、教育委員会と連携を図りながら、児童生徒の安全、安心の確保や防災教育の向上について支援をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      

◎林務部長(山﨑明)

 

 県立学校の校内樹木の整備等に対する森林づくり県民税の活用についてのお尋ねでございます。
 森林づくり県民税は、里山の整備や利活用等、従来これまでの施策では十分に取り組むことができなかった喫緊の課題を解決するために県民の皆様から超過課税という形でいただいている財源でございます。昨年度の延長に向けた基本方針策定に当たっては、関係部局はもとより、県民の皆様のさまざまな御意見を踏まえ使途を定めております。従来より一般財源で対応してきた校内樹木の整備、維持管理等の経常的な取り組みは、こうした中で森林づくり県民税の対象とはしていない状況でございます。
      

◎知事(阿部守一)

 

 私には2点御質問いただきました。
 まず、学校に関連して、常時調査や管理等を徹底して、長野県は何が起こっても大丈夫と胸を張れる状況になることを期待するがどう考えるかという御質問でございます。
 この学校施設の調査、管理は、学校単位で、通学路の点検であったり危険箇所の点検、安全マップづくり、さらには道路管理者や県警等による定期的な通学路の合同点検、こうしたことを行ってきているわけであります。私も、何か起こるたびに慌ててやるということではいけないというふうに思っております。
 ただ、基本的には誰が最も責任を持ってやるべきかということを考えたときに、学校の設置主体であったり、学校管理をされている責任者の校長の皆さんが常日ごろからいろいろなことに頭をめぐらせていただくということが重要だと思います。
 ただ、例えば技術的なところは確かに学校の校長先生だけではよくわからないというところもありますので、そうした部分を我々行政のそれぞれの専門家がしっかりアドバイスしていくという、そういう責任を持つ主体と、それから知見を持つ皆さんが協力、連携し合っていく形をつくっていくということが大変重要だと思っております。
 そういう意味で、今、長野県の小中学校におきましては、信州型コミュニティスクールということで地域の皆さんにいろいろな形でかかわってもらう学校づくりを進めてきていますけれども、こうしたことを考えると、いろいろな分野の専門家に学校にかかわってもらうということもこれからは必要になってくるのかなというふうに思っております。子供たちはいろいろな課題を抱えておりますし、また、学校自体も、安全対策であったり、防犯対策であったり、いろいろな課題に立ち向かわなければいけないときに、地域社会や我々行政が個々の学校をどういう形でサポートするかということについてはいま一度しっかり検討することが必要ではないかというふうに思っております。
 それから、教育委員会だけによらず全ての部局で子供たちを支え教育環境整備を行うべきということですけれども、長野県は法施行前に総合教育会議を設置いたしました。今、前段の質問で私の思いを少し申し上げさせていただきましたけれども、これまでは、知事部局と教育委員会とは、何となくそれぞれしっかり責任を持ってやりますということで、責任を持ってやること自体はいいんですけれども、相互に情報共有して取り組まなければいけないことがたくさん出てきているというふうに思っております。
 例えば、子供たちの発達障害支援であっても、これは学校だけでできることばかりではなくて、医療であったり、福祉としっかり連携していくということが重要だと思いますし、また、学校のあり方自体が、実は学校の中の問題だけでなくて、やはり地域とのかかわり、地域の振興とも関係しています。
 そういう意味で、私は、教育委員会と役割分担ははっきりさせながらも、一緒に問題意識を共有してともに方向性を見出していく場が必要だということで、法施行に先駆けて総合教育会議を設置をさせていただいたところであります。
 先ほども、学校の安全対策の話で、やはり地域の皆さんとの協力関係が必要ではないかということを申し上げましたけれども、さまざまな課題、学校だけで解決できないことがたくさん出てきているというふうに思いますので、この会議を活用して、本当に子供たちにとって望ましい教育環境をつくることができるように取り組んでいきたいというふうに思っております。
 以上です。
      

◆寺沢功希

 

 御答弁をいただきました。引き続きより一層連携をしていただきまして、一丸となって長野県の子供たちを守り、育てていっていただきたいというふうに思います。
 次に、先日、奈良県磯城郡の5万3,760平米という広大な敷地にある奈良県障害者総合支援センターに伺ってまいりました。設置主体は奈良県、指定管理者制度により奈良県知事が理事長である社会福祉法人奈良県社会福祉事業団が経営主体となっておりますセンターには、就学前のお子さんとその家族を対象に保育活動、機能訓練などを、また、重症心身障害者に創作活動、訓練などの日中活動を提供、さらに、障害児支援利用計画の内容を一緒に考える指定障害児相談支援事業を行うわかくさ愛育園、社会参加や地域生活が困難な方に対して個々のニーズやライフスタイルに応じた訓練、実践、相談等の支援を行う自立訓練センター、就労継続支援B型の支援施設として就労に必要な知識及び能力向上のための支援を行う社会就労センター、高次脳機能障害が原因で就労や福祉、教育等の場になじめず、生活のしづらさを抱えている方に対しその人らしい生活ができるような支援を提供する高次脳機能障害支援センター、発達障害あるいは発達障害の疑いがある子供が地域社会の中で生き生きとした生活を送るために専門的な支援を行うことを目的とした子ども地域支援事業の五つの施設が設置されており、さらに敷地内には、一般病棟50床、回復期リハビリテーション病棟50床の回復期病院と位置づけられた奈良県総合リハビリテーションセンター、実際の交差点、バス停留所などを再現し、車椅子で体験できたり、施設内に住宅を忠実に再現し、障害者、高齢者、介護をする人がよりよい生活を送るため実際に体験できる福祉住宅体験館や、地域住民への介護知識、技術の普及を図る介護実習・普及センターが整備された県営福祉パークの二つの施設が併設されており、子供から高齢者まであらゆる分野を網羅し、充実した福祉エリアであり、まさにワンストップの施設でありました。
 そこで、健康福祉部長にお聞きします。県では、10の障害保健福祉圏域を設定し、圏域ごとに障害者総合支援センターが設置されております。長野圏域を除く九つの圏域に中核センターが設置されており、サテライトセンターと合わせて県内に36センター設置されておりますが、この中核センターにおいてそれぞれ支援内容に差はあるのでしょうか。また、それぞれ中核センターの利用状況、規模等の現状、また抱えている課題についてお聞かせください。
 現在、各圏域に設置されているセンターは、それぞれの地域の社会福祉法人等の施設によるものであります。今後、奈良県のような県が主体となるあらゆる分野を網羅したワンストップであり、県内どこからも利用しやすい立地での県内の拠点となる総合支援センターの整備を検討する可能性はありますでしょうか。
      

◎健康福祉部長(山本英紀)

 

 障害者総合支援センターの整備について2点御質問をいただきました。
 まず初めに、センターの利用状況及び課題等についてのお尋ねであります。
 各圏域に設置されている中核センター及びサテライトセンターは、圏域の人口規模等に応じてセンターの数や配置人員に差はありますが、圏域全体における面接、電話、訪問等による障害者及びその家族等の相談支援の内容に差がないよう努めております。
 中核センター等の利用状況などについては、相談員等を全県で178名配置し、平成29年度の相談件数は延べ15万3,647件で、近年は15万件程度で推移しております。障害者が有する課題が複雑化、多様化しているため、スタッフの資質向上はもとより、地域にある福祉、医療、教育等の社会的資源を有効に連携、機能させることにより、地域の相談支援体制の充実強化を図っていく必要があると考えております。
 次に、県主体の障害者総合支援センターの整備についてのお尋ねがありました。
 本県は、県土が広く、障害者の移動に係る負担が大きいことなどから、県と市町村とが連携して、平成16年度に全国に先駆けて圏域ごとに障害者及びその家族などの総合相談窓口として障害者総合支援センターを設置し、障害者が身近な地域で相談できる体制を整備してまいりました。
 また、市町村及び障害者総合支援センターが中心となって圏域単位で障害者に多様なサービスを切れ目なく提供し、地域全体で障害者を支える地域生活支援拠点等の整備を進め、本年4月からほぼ全圏域で運用が開始されております。
 なお、機能訓練や高次脳機能障害者に対する支援など、専門性が高く、各圏域で提供することが難しいものについては、県立総合リハビリテーションセンターで集約化して実施をしております。本県では、各圏域ごとに障害者を支える体制づくりが進められてきており、県としては、研修による人材育成や県自立支援協議会の活動などを通じて引き続き各圏域におけるさらなる機能の充実強化に取り組んでまいります。
 以上であります。
      

◆寺沢功希

 

 次に、「高校改革~夢に挑戦する学び~」に取り組まれている中、昨年6月、望ましい入学者選抜制度のあり方について検討するため、長野県高等学校入学者選抜制度等検討委員会が設置され、去る3月15日、報告書が提出されました。12名の委員で構成されておりましたが、うち1名が筑波大学大学院の教授、1名が上田の方、ほか10名が出身まではわかりませんが北信の方であり、極端な地域の偏りがありました。なぜこのような選考になってしまったのでしょうか。理想は旧12通学区ごと、少なくとも現在の4通学区ごとに委員が選出されているべきだと思いますが、いかがでしょうか。中南信地域からの委員がいない中で、全ての地域、通学区の特性、状況が考慮された議論がされ、報告内容になったとお考えでしょうか。
 平昌オリンピック男子モーグルで銅メダルに輝いた原大智さんの中学校時代の体育の成績が3だったと話題になりましたが、たとえ学校の先生であっても、子供たちの真の才能、能力を判断することは難しいものです。明確な採点、判断基準がないと聞いており、そうなれば、特に技術系の4教科については、できばえで判断されれば、生まれ持った才能により、みずからの努力だけではどうすることもできず、逆に、そうでなければ、先生の主観によるところが大きくなってしまい、担当の先生によって差が出てしまう可能性が非常に高くなります。
 しかし、このような内申点が現在の入試制度ではかなり重要になっております。検討委員会の報告書の中では内申点の扱いについて触れられておりませんが、今後も評価基準も曖昧である現状の内申点を合否判定の基準にしていくお考えでしょうか。明確な評価基準を設ける、もしくは内申点にかわる合否判定基準を導入するお考えはありますでしょうか。
 2月定例会で、出席日数が少ないことの、その後の人生においての影響について質問しましたが、現状では、通知表、内申点に対してはかなり影響があり、ひいては当然に高校選択、合否判定に影響を及ぼすはずですが、いかがでしょうか。
 以上、教育長にお聞きします。
      

◎教育長(原山隆一)

 

 高校入試制度についてのお尋ねでございます。
 まず、入学者選抜制度等検討委員会の委員構成についてのお尋ねでございます。
 本委員会は、県立高等学校の望ましい入学者選抜制度のあり方を検討するための目的で設置したものでございまして、昨年度6回の議論を経て本年3月に報告書を提出いただきました。
 本委員会の構成ですが、県内外の学識経験者に加えまして、小中高の校長会、県及び高等学校PTA連合会、職員団体等から推薦を受けた方12名で構成したところであります。各委員には全県的視野に立って議論をしていただいたというふうに認識しております。
 それから、内申点の取り扱いでありますが、各中学校で実施しております調査書の各教科の学習状況を示す評定につきましては、各中学校において校長を委員長とした調査書作成委員会を組織し、中学校学習指導要領の目標に照らして、関心・意欲・態度、知識・理解、思考・判断、表現などの観点ごとに評価規準及び評価方法を定め、客観的に評価しているというふうに認識しております。
 そして、県立高等学校の入学者選抜においては、この中学校から提出される調査書等に加えて、学力検査、面接等を資料とし、各高等学校が総合的に合否を判定しているところであります。
 今後の取り扱いについてというお話でありますが、本年3月の入学者選抜制度等検討委員会の報告書では、「中学校までに身につけた学力を含めた多様な資質・能力を適切に評価することができる制度とする。」というふうにございます。今後、新たな入学者選抜制度設計は、この報告書の趣旨を踏まえて検討していきたいというふうに思っております。
 登校日数が高校入試に与える影響というお尋ねでございます。
 中学校から提出される調査書には、先ほど申しました各教科の評定を含む学習の記録のほか、総合的な学習の時間や特別活動の記録、総合所見等が記載されているところでございます。登校日数が少ないこと、それ自体は事実でありますが、そのことも含めて生徒の個性や願いを大切にして、県立高等学校の入学者選抜においては、調査書等に加えて学力検査、そして面接等を資料として各高等学校が総合的に合否を判定しているというところでございます。
      

◆寺沢功希

 

 未来輝く子供たちの可能性を決して潰すことのないような制度改革、また環境整備を強くお願いいたしまして、私からの一切の質問を終わります。ありがとうございました。