平成30年2月定例県議会 発言内容(堀場秀孝議員)


堀場秀孝

 

 おはようございます。上田市・小県郡区選出、信州・新風・みらい、堀場秀孝でございます。本日より弥生、3月です。順次質問します。

 先日の知事への代表質問で、三才山トンネルの早期一般道路化の答弁がありました。国道254号のミニバイパス建設工事が進んでいますが、地元住民は、三才山トンネルが一般道路化になる前にはミニバイパスが完成し、通行でき、騒音問題や交通量増加による危険増加に対応できると思い続けてきたところであります。地元住民が待ち望んでいるミニバイパスの供用時期をどのようにお考えか、建設部長に伺います。
 2巡目の国体開催に向け、知事を先頭として動き始めました。長野県で開催されるころには国民スポーツ大会に名称が変更になるだろうと日体協の中でささやかれているとのことです。
 現在、県営野球場が、長野市、上田市、飯田市にあります。平成28年11月議会で、知事は、現在の県営野球場は市町村への移管協議を進めているところでありますと答弁されました。2巡目の国体でも、硬式の高校野球、軟式野球の競技が開催されるものと考えます。県でも、また移管した市でも、野球場のバリアフリーやトイレの洋式化、日よけの屋根設置等の施設整備は必要と考えます。また、スポーツ合宿で県内外の野球チーム等が滞在できるように防球ネット等の施設整備も早急に必要と考えます。県営球場の所管を早急にはっきりさせておく必要があると考えますが、市との移管協議の進捗状況について教育長及び建設部長にお聞きします。
 信州の地酒普及促進・乾杯条例が施行され、2度目の忘年会、新年会のシーズンが経過しました。条例には、酒造業その他関連産業の振興を図り、もって地域の活性化に寄与することを目的とすると第1条にあります。第3条には、県は、地酒の普及の促進に資する施策を講ずるように努めなければならないとあります。この条例の周知状況や、酒造業、関連産業の取り組み状況、地域が活性化したのか、これまでの経緯と今後の対応について産業労働部長の所見を伺います。
      

◎建設部長(油井均)

 

 国道254号のバイパス整備に係る供用時期についてのお尋ねでございます。
 国道254号は、中信と東信地域を結び、第1次緊急輸送路に指定されている重要な路線であり、県では、安全対策強化に加え、沿道環境改善の観点からも重点的に整備に取り組んでいるところでございます。
 上田市東内から西内地籍の間において進めている3カ所のバイパス事業のうち、和子地区については順調に工事が進んでおり、平成31年春ごろに完成、供用する予定です。平井地区については、工事に着手しておりますが、一部、用地取得に時間を要している状況であり、平成32年春ごろの一部供用を目指してまいります。また、荻窪地区については、一部地権者の御了解が得られていない中で、上田市からのルート変更要望を受け、調整を行っているところです。今後、計画への御理解をいただき、工事に着手していく予定ですが、完成までには時間を要する見込みです。引き続きバイパス全区間の早期効果発現を目指して事業の進捗を図ってまいります。
 続きまして、県営野球場の移管協議についてのお尋ねでございます。
 建設部が所管しております飯田運動公園野球場の移管につきましても、他球場と同様に、飯田市との協議を行っているところでございます。現在のところ合意には至っておりませんが、引き続き協議を進めてまいりたいと考えております。
      

◎教育長(原山隆一)

 

 県営野球場の移管協議についてのお尋ねでございます。
 教育委員会が所管しております長野運動公園野球場と県営上田野球場につきましては、行政・財政改革方針、ファシリティマネジメント推進会議の施設有効活用・転用集約化計画、それらに基づきまして、それぞれの球場が所在する長野市及び上田市に移管に向けた協議を進めているところでございます。
 現在のところ、両市とも合意には至っておりませんが、引き続き移管に向けた協議を粘り強く進めてまいりたいというふうに考えております。
      

◎産業政策監兼産業労働部長(土屋智則)

 

 信州の地酒普及促進・乾杯条例の周知と取り組み状況についてのお尋ねでございます。
 一昨年12月には、条例制定1周年を記念いたしまして、毎月8日を「信州地酒で乾杯の日」として定めるとともに、酒造業や経済団体、小売店、飲食店、ホテル、旅館等関係団体の参加を得まして推進組織を立ち上げ、それぞれの団体がキャンペーンやイベントの開催を通じまして地酒の消費拡大と地域の活性化に取り組んでまいっているところでございます。
 例えば、諏訪地域におきましては、「諏訪の地酒で乾杯地酒ラリー」と銘打って、昨年秋、飲食店や酒販店など18店が協賛したスタンプラリーを開催いたしまして、延べ1,300名が参加する中で、地酒の消費、購入にとどまらず、観光客の土産品の販売増加につながるといった相乗効果も生まれているところでございます。
 また、条例の認知度につきましては、県政モニターアンケートで伺ったところ、「知っている」、「聞いたことがある」が5割近くとなった一方、20代につきましては3割程度というふうに低かったことから、昨年末、条例制定2周年記念事業として、学生を対象として「信州カンパイFES2017」を開催するなど、若者へのアピールにも取り組んでいるところでございます。
 今後、こうした取り組みを重ねまして、県内各地、各界各層へのさらなる浸透を図り、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
      

◆堀場秀孝

 

 答弁いただきました。
 ミニバイパスに関しましては、荻窪地域がおくれているということでございますが、一日も早い供用開始になるよう、さらなる御尽力を強く要望いたします。
 また、野球場に関しては、昨年には松本市で、ことし4月には長野市でプロ野球の公式試合が開催されます。それに関しまして、熱烈なファンが長野県を訪れるということも考えられますので、観光面からしましても、早い整備、それから移管協議が一日も早くでき、施設整備がされ、多くの人たちに喜んでもらえるようにしていただきたいと思います。
 長野県では、ACEプロジェクトを展開して、運動、健康、食事を三つの柱として健康づくりに取り組んでいますが、中でも、運動、アクションは、脳卒中等の生活習慣病予防に効果があると言われています。このアクションについて県民の現状を見ますと、望ましい歩行数が、男性9,000歩、女性8,000歩とされているところ、県民の男性8割、女性7割が達していないという状況です。
 平成30年度予算案にも、参加型ウオーキングに関して予算が計上されているところです。県内でも、ウオーキング環境の整備が市町村で進んでいるとお聞きしています。普通に歩けばいいというものではないようです。インターバル速歩という取り組みがあり、私も、先日インターバル速歩の講習会に参加してまいりました。来月、インターバル速歩の実施講習会があり、私は、参加して実体験してみようと考えています。医療費抑制、健康長寿日本一を目指している長野県としては、インターバル速歩を定着させるための取り組みをより一層充実、強化すべきと考えますが、健康福祉部長、いかがですか。
 本県では、平成29年10月22日、23日に季節外れの台風が襲来し、多いところで時間30ミリ、24時間で200ミリほどとなった地域もあり、避難勧告7市町、避難準備8市町となり、死者1名、床上浸水14戸、床下浸水59戸、そして河川の施設等に多くの被害が発生したところです。
 今後も、このようなゲリラ的な災害の発生が予想されることから、これら災害の教訓を今後に生かすためにも、改めてどのような危機管理体制を県内市町村に周知をし、指導していくのか、危機管理部長の見解をお聞きします。
 また、豪雨となれば河川が増水し、万が一の場合は堤防決壊や水があふれることが想定されますが、この増水に対して、河川管理者として今後改めてどのように対応していくのか、建設部長にお聞きします。
 さて、このような災害があるものの、長野県内の恵まれた自然環境は貴重な財産です。豪雨により、時には濁流、洪水となり流れ下る川も、ふだんは清らかな流れと緑豊かな川沿いの森林や水辺空間、そして河川から望む山々の眺望等は魅力いっぱいで、観光や地域活性化に対して生かしていかないといけない貴重な財産であると考えます。
 国土交通省においては、かわまちづくり支援制度なる制度をつくって、水辺の空間を知恵として生かして有効活用し、地域活性化を図ろうとしているとお聞きしています。この制度は、まちづくりと一体となった水辺整備を積極的に支援してもらえるとのことですが、例えば遊歩道等の周辺整備は市町村の役割としても、河川の堤防等の整備で安全を向上することと水辺の環境整備等は、河川管理者である県または国で積極的に支援してもらえるとのことで、県内でこの制度を利用している箇所はあるのか、そしてその状況はどうなのか、建設部長にお聞きします。
 また、この制度を活用し、来年度から上田地域の1級河川千曲川と依田川、矢の沢川の合流箇所周辺において一体的な整備を図るとして計画が進められているとお聞きしています。特に、矢の沢川は、住宅密集地を流れ、主要幹線道路である国道152号と交差していることから、大雨が降ると道路の冠水による交通障害や床下浸水など、地元住民の生活に及ぼす影響は多大であります。今回、この整備が地域の防災や活性化の起爆剤になる上には、千曲川の河川管理者である国土交通省はもちろん、依田川、矢の沢川の管理者である長野県の支援が重要であり、必要と考えます。長野県として沿川地域の防災、減災につながる両河川未改修箇所の早期の河川改修及びまちづくりと一体となった水辺整備について建設部長のお考えをお聞きします。
      

◎健康福祉部長(山本英紀)

 

 運動習慣の定着促進に関するお尋ねをいただきました。
 信州ACEプロジェクトにおきましては、体を動かす取り組みの実践とその習慣化を図ることにより、生活習慣病や生活機能の低下の予防、改善を目指してまいりました。
 体を動かす取り組みにはさまざまな方法がある中で、歩くことは、時間や環境、体調に応じた取り組みが可能な全身運動で、いつでもどこでも手軽に取り組むことができることから、多くの市町村でさまざまな取り組みが行われております。
 議員御推奨のインターバル速歩は、筋力や酸素摂取量の増加により効果があると言われており、長野市、松本市、上田市などではインターバル速歩の普及に取り組んでいると承知をしております。
 県では、これまで、市町村の運動指導者対象の研修会でインターバル速歩を取り上げ、実技講習を行っているほか、市町村のインターバル速歩等の講習会に健康運動指導士をアドバイザーとして派遣するなどの支援も進めてまいりました。
 今後、働き盛り世代をターゲットに、スマートフォンのアプリを活用して行う参加型ウオーキングの全県展開、高齢者お一人お一人の体力や体調に合わせた体を動かす習慣づくりなどの取り組みを通して、インターバル速歩を初めとする県民の運動習慣の定着促進にこれまで以上に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
      

◎危機管理監兼危機管理部長(池田秀幸)

 

 近年の豪雨災害の教訓を踏まえた市町村の危機管理体制についての御質問をいただきました。
 例えば、昨年の九州北部豪雨につきましては、気象情報などの提供、収集や市町村の避難勧告などの適時発令、自主的な避難など、自助、共助の重要性などがこの災害を踏まえて設置されました国の検討会から示されたところでございます。
 このような災害を教訓といたしまして、県では、市町村長を対象とした減災トップフォーラムの開催、防災情報システムを活用した緊急速報メールなどの迅速な情報伝達、そして、市町村職員の実践的な防災研修による能力の向上や県総合防災訓練、県政出前講座の実施など、市町村や関係機関と連携をいたしまして取り組んできているところでございます。
 今後も、内容の充実を図り、市町村の危機管理体制強化への支援や住民の皆様の自助、共助の推進に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
      

◎建設部長(油井均)

 

 河川増水時の対応に関するお尋ねでございます。
 最近の大水害を踏まえ、国、県では、施設では守り切れない大洪水に対し、社会全体でこれに備える施策を推進しております。具体的には、現在までに、市町村長と河川管理者が大水害が予想される際に情報を共有するホットラインの構築と、水防関係者が大水害発生に備えたソフト・ハード対策を協議する大規模氾濫減災協議会を県下10圏域に設置いたしました。
 今後、想定最大規模の降雨に対する浸水想定区域図の作成を進めるとともに、避難行動の契機となる情報をリアルタイムで提供する危機管理型水位計の新設や、大規模氾濫減災協議会において取り組むこととされていた減災対策を実施し、大水害に備えてまいります。
 続きまして、かわまちづくり支援制度と依田川及び矢の沢川についてのお尋ねでございます。
 かわまちづくり支援制度は、市町村、民間事業者及び地元住民と河川管理者の連携のもと、水辺を利活用するかわまちづくり計画を作成し、国へ登録後、事業の推進に河川管理者が支援、助言を行うものであります。
 現在は、諏訪湖において諏訪市、岡谷市及び下諏訪町が、また、千曲川と依田川、矢の沢川の合流箇所において上田市が、それぞれ計画書を、ことし1月、国に提出をしております。県では、これらの計画に記載された事業の推進を支援することで地域の活性化に寄与していきたいと考えております。
 議員御指摘の上田地域の千曲川等のかわまちづくり計画には、県が行うものとして矢の沢川の河川整備の検討が掲げられており、関係する機関と協議してまいりたいと考えております。
      

◆堀場秀孝

 

 それぞれ答弁いただきました。
 インターバル速歩という歩き方、ただ歩けばいいというものではないと先ほど言いましたけれども、歩くということに関しましても、奥が深く、ただただ歩くだけではなくて、いろいろな可能性の歩き方があると考えます。
 また、危機管理部長からの答弁では、自助、共助ということでございました。引き続き御支援をお願いしたいと思います。
 かわまちづくりに関しましては、矢の沢川が千曲川に合流するところの堤防のこともありますので、さらなる御支援を強く要望いたしまして、質問を終わります。